年収ごとの予算相場は?
・ローンは5〜6倍が「目安」
さて、一戸建ての相場が幅広いことを知った上で、どの程度の価格帯を基準に予算を考えればいいか、というのを年収別に考えてみましょう。
まず、多くの人が住宅購入時に組むだろうローンの金額は、どれくらいの頭金があるかにもよりますが、ざっと年収の5〜6倍が目安と言われています。
年収は税金などを引かれる前の額面(総支給額)のこと。
つまり、年収600万円の人なら3000万〜3600万円ぐらいということです。
税金を引いたら手取りの金額は低くなりますから、仮に35年ローンで買い、金利も払うことを考えると、現在の手取り金額の3分の1ぐらいをローンの支払いに充てるイメージですね。
・年収が低いと負担感が大きい?
ここで気を付けたいのは、年収が低い人ほど、住宅ローンの支払いを重く感じる可能性があるということです。
と言うのも、通常、年収が2倍になっても生活費は2倍にまでは増えません。
例えば、年収1200万円の人が年収600万円の人の2倍の値段のビールを飲むようになったり、2倍の量を飲むようになったりはしないのです。
同じように、住宅の予算総額も2倍にはなりません。
年収1200万円の人の多くが6000万〜7200万円のローンを組み、年収600万円の人の2倍大きさや品質の住宅を買うわけではないでしょう。
年収の高い人は頭金として払える貯蓄も多いでしょうし、年収に対するローンの比率は必然的に小さくなります。
それとは逆に、年収の低い人は頭金になるような貯蓄も比較的少なく(個人差はあると思いますが)、毎月の収入に対するローン支払い額は大きく、したがって負担感は大きくなりがちなのです。
まとめると、年収が世の中の平均と比べて突き抜けて高い人以外は「年収の5〜6倍のローン」を上限であると捉え、自分1人の年収で計算するのが良いと思います。
特に現時点の年収が低い人ほど、毎月のローンの支払いは厳しくなりますから、なるべく安く抑えるに越したことはありませんね。